index

徒然草子G

〜 私的『痔』日記 〜

手 術


98年4月30日(木)のこと

入院。

昼過ぎまでかけて必要最低限の仕事のみ片づける。ノートブックやら5月いっぱいで上げなきゃならないシステムの資料類だとかをカバンや紙袋に詰め込み帰宅。カレーを食べる。
身だしなみとして(笑)オシリをシャワーしてきれいにしていく。うぅ〜ん、チョット出てる。検査かなにかあったら痛いよな。とも思ったが、内診されたら一緒かと思いそのままそっと拭いてパンツをはく。もうすぐおさらばだね、ふふふ。
病院へは母に送ってもらう。なんだかこの歳になってとも思うが、車を出してもらえるし多少荷物もあるしで甘えることにした。妻もついて来たそうな顔をしていたが、無理させないことにした。

2時5分、病院着。
「はいはい、お待ちしておりました。2時過ぎたので恐れをなして逃げたのかと思いましたよ。」と言われる。げっ、沢たまき風(ちょっとほめ過ぎ?)姐御看護婦であった。今日は木曜、全国的に医師会の日。他に看護婦みあたらないから姐御看護婦が今日の担当か? あそこの毛も姐御にそられちゃうのか、ぐすん。と思いながら案内されるまま病室にとおされる。

3階、南向き、窓側、ラッキー。ここで2〜3週間ほど過ごすのか。
3人部屋でひとりはKさん(30歳、術後10日)。もうひとりはMさんらしいが外出してパチンコ中(もうすぐ退院、現在の主らしい)。外出してパチンコしてるってのもちょっと驚いたが、なんか明るい雰囲気である。
院内をひととおり案内してもらい、診察室で注意事項の伝達や、これまでの経緯だとか、検査を行う。インターネットで勇気付けられて重い腰をあげました、などと話したがどうもピンとはきてなかったようである。まぁ、いいけどさ、優しくしてくれないと悪口書いちゃうぞ(笑)と心で思う。

血液検査やら心電図の後、いよいよ毛剃り。
この頃にはうちとけとており自然な感じで。まず背中、次に左足ふくらはぎ、そして肛門の回り。
いわゆるバックスタイル! それも顔をベッドにつけたヤツ! 後で聞いた話であるが、看護婦によってというか姐御看護婦は若い(<どこが?)男性に対してはコレ(バック)でやるらしい。他の看護婦は普通に横向きでやるらしい。まあ、ちゃんとしてくれればどっちでもいいけど(笑)
もっとオシリ突き出すようになんて言われ、恥ずかしながらAV女優になったつもりでグイグイ突き出してやった(笑)。
「おぉ、出とるねぇ。刺し身にできそうなくらい出とるねぇ。今日は切らんよう注意せんといけんねぇ、明日の先生の仕事とったらいけんけぇ(笑)」などとジョークまじり。
ジョーク? マジで切らないでね。考えただけで痛いので、ひたすら身体をじっと固める。
生暖かい石鹸水?を塗り付けられる。ちょっと気持ちよい。そして、しょりっ、しょりっ(私、毛薄いんです)と剃られ無事、終了。さて、前はと思うと。「はい、おしまい」
「えっ、おしまい? 前は?」と聞くと「そんなに剃ってほしけりゃ剃ったげるけど、高いよ(笑)。って、そっちは剃らないの、ハイ、身だしなみを整えて。」
続けて「この剃刀いる?『ご縁剃刀』って言って欲しがる人いるんだけど?」と聞かれたが丁重にお断りし、それで開放。
病室に戻る。



病室に戻ると、Kさんと母が話の最中。
なんでも、お互いの親同士は知り合いだったようである。それはさておき、「さぁさ、帰った、帰った」と母を送り出し、さてと、なんだけどすることもない。取り敢えず妻に報告だけして一段落。

Kさんに手術の状況や術後のことやら聞く。そのうち、先輩方がぞろぞろ集まりありやこれやと注意事項やらおどし(笑)やらはじまる。みんな陽気で明るい。ほんとここは病院なのかと疑ってしまう。
ひととおり講釈や武勇伝を聞き終わり、すっかり耳年増になってしまう。

時間ができたので早速、携帯用のモデムの再インストール(昨夜と今日の午前中、仕事の片手間にセットアップしたのだがうまく動作しなかった。)を試みる。が、どうもうまく動作しない。1時間程あれこれやってみるが結果はNG。

と、そうこうしているうちに4時30分。
もう晩飯の時間である。まだ、こんなに日が高いのに。食事は各部屋で食べる。配膳室に行き自分の札のついているお盆を取りにいく。お茶もこの時大きなやかんから各自自由に汲んでいく。すべてセルフサービスである。
献立の内容は別にして、こりゃ、夜に腹減るだろうなと思う。部屋にはカップヌードルとかが山積みされているのがわかる。それよりも興味深かったのは、Kさんをはじめ立って食べてる人がいるってことであった。あぁ、きっとまだ座れないので立ってるんだろうなと、明日からの自分の姿を想像しながら早い晩飯をいただく。

同室のMさんもピッタリ食事時に外出から戻って来る。もう1ヶ月以上入院されてる(仕事の都合上、退院後通院できない為、完全に完治するまで延長してるらしい)だけあって貫祿十分。ペコペコと挨拶させていただく(笑)。ここでも、少しおどされる。そして「じゃ!」と言ってMさんは再びパチンコに。



夜、予定通り腹がへる。
午後7時の外出門限時間になり外出中の入院患者も皆、戻ってくる。門限ギリギリに走って戻って来たり、それを看護婦に怒られたり、夜食用に買いだしたコンビニの袋を持ってたりする。
早速、いなり寿司とかご相伴に預かる。また改めて手術や入院生活、入院前のことなどを面白おかしく聞かされる。そして8時過ぎには出前を取ったりして消灯時間の9時位までワイワイ(一部だけど、その一部の部屋に当たってしまった)やっている。ご婦人方(入院患者の男女比が6:4くらい。年配の方多し)も幾人か輪のなかに入っている。

ほとんど学生寮のノリ。である。



9時消灯。各々自分の部屋に戻り静かになる。同時刻に下剤を大量の水で飲まされ、いよいよ手術に向け準備開始。
これ以降、手術後の明日午後10時まで何も食べられない。暗くした部屋で少しボリュームを絞ったMさん持参のテレビを見る。眠れないかと思いきや、プロ野球ニュースを見るまでもなく11時前には寝入ってしまう。



98年5月1日(金)のこと

オペ当日。

朝、青空に雲がふわふわとしている光景が目に飛び込んでくる。
窓側のベッドでカーテンもブラインドもしないで寝てたので自然光で目が覚めるというなんとも健康的な朝。「朝か」と思い時計を見るとまだ6時前。同室の先輩(笑)ふたりは良く寝てる。手術の成功と完治を願いじっとしているうちに二度寝をしてしまう。
7時前に起き出し、洗面等を済ます。「うっ」なんか腹がぐるぐるする。昨晩の下剤がきいてきたのであろう。しようかな、しないでおこうかと思ったが、7時半に浣腸するようになってたので少し我慢することに。7時検温。35.6度、なんか低い。血圧、上が100をきってる。すごく低い。寝起きだからだろうか? 「ちょっと、低いねぇ、血圧低いと脱水症状起こしやすくなるんだよねー」って姐御看護婦に言われる。

7時半浣腸。朝もよおしたけど我慢した旨伝えると、あきれ顔で怒られた。どうせ浣腸で排泄するんだし、脱出してたら浣腸する時、超痛いといやだったから。しかし、そんなこと杞憂にすぎなかった。それは2回続けて浣腸するってことだったのだ(笑)
痛いから優しくしてぇよ、とあれほど言ったのに容赦なくムニュムニュと管が入ってくる。「痛てぇ!」 浣腸する前からそこまで来てたのでもう出そう。「看護婦さん、まだぁ、ぅぅう、も、もう出そうぅぅ。」「ダメよ、今出しちゃ。もう少しだから我慢してよ。ここでもらしたら笑いもんだよ、あんた(←アンタなんて!)」 抜くときにほんともれそうなを必死でこらえ、診察台より降りる。ズボンをあげて、、と「あんた(←またアンタなんて!)、そんなことしょおる暇なかろぉ、はよぅ行かんと。終わったらもう一回するけぇ、呼んでね。」
も、もう一回? と背中で姐御看護婦の声を聞きながら、オシリと前を押さえ半ズリのズボンのままトイレに駆け込む。。。
ふぅ、間に合ったと思った瞬間、始まった。
「誰も聞きょうらんけぇ、思いっきりすりゃぁええよ」と大きな声をかけてくる。わーっとるわい、今さら恥ずかしいモンはないわい。いいから静かにしといてくれ! で、ばしゃばしゃ、ぶちゅぶちゅ…。と、もう1回同じことをしてやっと開放。なんでも400mlを2回、計800mlの浣腸であった。管は30cm位入れられてたらしい。あらかじめ、トイレのドアが開けられていた秘密は後になってわかった。

もう、ブリブリに剥き出し。痛てぇよぉ。

しかし、腹へったなぁ。



空腹と闘いながらオペの時間を待つ。
この間にも、何度か会社から電話入ったり、電話したり。昼食をKさんが少し残してるのを見て、あぁもったいなってマジに思った。

そして、時計の針は2時をさす。
相変わらず天気はよかった。



2:00 病室にて注射。
安定剤とのこと。肩にうつ。痛い。そのまま歩いて手術室に行く。みんな「頑張って下さいネ〜」って送ってくれる。手を振りながら「ども、ども、行ってきます」と妙にお気楽な感じ。

2:05 手術室入室。
「ごめんください」って感じで、自分で歩いて手術室に入るってのも妙におかしい。なんかイメージ違うんだよね〜(笑)。
若いオリーブ看護婦(ポパイのオリーブに似ている)が手術用の格好している。病室から連れてきてもらった看護婦(初診の時、問診してくれた)は白衣のままである。手術室というものに入るのも生まれて初めてであり、キョロキョロと室内を見渡す。よくテレビとかに出てくるような大それた設備は特になく、「ふぅ〜ん、こんなもんか」などと生意気にも思ってしまう。
パンツまで一挙に脱ぎ(看護婦がバスタオルで隠してくれてる←個人的にはどっちでもいいんだけど。上はパジャマのまま)、手術台に腰掛けたところで先生登場。
両手を上に肘から曲げたお馴染みのポーズである。おぉ、いよいよ手術なんだなと実感がわく。「宜しくお願いします」と先生に挨拶。先生は「はいはい、よろしく。すぐすみますからね〜」と気さくに返事してくれる。ホンマ頼むでぇ、もう先生だけが頼りなんじゃけぇ、と祈るような気持ち。

2:08 麻酔注射。
手術台に腰掛けたまま、背中をまるめ麻酔注射をする。最初、チクッとするだけであまり痛みは感じない。2〜3ヶ所うたれたようであるがよくわからない。麻酔だけは失敗すると大変と一番心配していたが、ほとんど痛みも感じなかったし、こうして元気に(オシリは痛いのだけれど)パソコンいじってるくらいだから大丈夫なのだろう。
1分もしないうちにオシリのあたりが暖かくなってくる。
「はい、オシリのあたり暖かくなってきましたかぁ? ちょっとオシリ閉めてみてください。」と言われる。あれ、あれれ、どこにチカラ入れてんのかわからない。「オシリ、暖かいんですけど、オシリのどこにチカラ入ってんのかわかりません。」と答える。先生「うむ。」
現在の血圧と脈拍の報告があり、再び先生「うむ。」
手術台に腹這いに寝かされ、足は開き気味。がさごそがさごそと何かされている。きっと肛門剥き出しの恥ずかしいポーズなんだろうけど、どうなってるのかわからないし全く恥ずかしさも感じない。
ただ、左の臀部がチクチクしてるような感覚があった。(どうも、オシリを拡げてるクリップのせいらしい)



2:10 執刀開始(入刀?)。
「じゃ、始めます。大丈夫ですからね。」と先生のお言葉。
ビデオモニタがあるでもなし(AV女優じゃあるまいし)、鏡張りでもなし(ラブホテルじゃないっつうの!)で、どんなことされてんのか見るすべもないのでよくわからないが、お腹の奥のあたりがぐにゅぬぐにゅされて、たぽたぽしてるような感じがあるだけで痛さはない。
ただ、なんとなくウンコしたいような感じが少し。
「な、なんか出そうかも」と言うと「出ない、出ない。出そうだったら我慢してね。って言ってもどこにもチカラ入らんでしょ(笑)」と看護婦に言われる。

結構気さくに看護婦や先生と話をしながら手術は着々と進む。オペ中に音楽をかけること(先生はうるさいからかけないそうだ)とか、世間話などもする。「切り取ったモノ(痔)ってどんなんですか?」って聞くと先生が「首飾りにでもするかね。ははは(笑)」って。
「先生、笑ってても大丈夫ですか?」
「笑うってのは、余裕があるから出るんよ。真剣にする時は、、」
「えっ!? 今、真剣に、、、」
「いやいや、いつでも真剣じゃけぇ、心配せんでええけぇ」
などと話たり。その間にも血圧と脈拍の報告が4〜5分毎にあり、その都度、先生は「うむ。」と。 目をあげたところに時計があり、私もチラチラ見る。
電気メスを使っているので、シューとかシシシッとかの音やら、なにやら焦げたような匂いがプゥ〜ンとしたりしていた。焼き付けているのであろう、これはいやな匂いである。



2:38 オペ終了。
カチャカチャと何か置くような音がして、「はい、終わりましたヨ。」と先生。
「えっ、アッはい。ありがとうございました。あのぉ、大丈夫でしょうか?」
「はいはい、無事済みましたヨ。全部きれいになってますよ。お大事にして下さい。」と、先生は手術室から退出。

「ホッ」

手術終了後、モソモソ、ごそごそと看護婦2名で何やらやってる。綿をひいたりT字帯(いわゆる「ふんどし」)つけてくれたり。手術前は縮み上がっていた息子タチもだらしなくだらぁんとしている。「もう、どうにでもしてっ!」(笑)
オリーブが「見たい?」と、「ん?」と答える前に私の『痔』をピンセットにはさみ目の前に持ってきた。
おぉ、これが。なんか血まみれのカルビの薄切りみたいであった。2×3センチ位か?「思ったより小さいんだなぁ。」と言うと、「切ると縮むけぇね。」って言いながら「あとこれと、、、」と2つ目をつまみ上げて見せてくれた。こちらは少し長細くて貝のヒモのような感じであった。「もぉ、ええ、もぉええ(笑)」と答える。

はっはっはっ、これで私も『元痔主』だわい。

2:55 回復室。
浴衣に着替えさせてもらい(下半身がいうこときかないのでされるがままであるが)、タンカ(もち車輪付き)で回復室なる部屋へ運ばれる。術後の一晩だけはこの部屋で過ごし、翌朝に自分の部屋に戻る。特に何があるわけでもなく、普通の病室であるがナースステーションの向かいであることと付添い用のソファーベッドがあるのが違いである。
ホッ、とする暇なく点滴。おまけに明日手術されるおじいさんがベッドの都合(特別室が翌日空くらしい)で同室になった。ひとりでのびのび(笑)麻酔切れの痛さと闘おう思ってたのに!(下手に「痛い、痛い」って叫べないじゃんかよぉ。まぁ、いいか)
急に腹が減っていたことを思い出す。まだ、下半身は全く別人のモノのようであった。



40分位の点滴後、貴重品とか持ってきてもらう。と、言っても実は携帯だけが欲しかったのだが(笑)
早速、妻に報告。電話の向こうでも安堵してる様子がわかる。
そのあと留守電に入っていたお仕事関係の電話を少々。電話を切るなり(再び留守電モードにして)眠りこける。5時頃、目が覚める。また、仕事関係の電話(1本ですんだ。でも麻酔もきれはじめ何だかロレツがおぼつかない)。その後、再び家に電話。することなくて、じっと転んでるの苦痛。腹もペコペコ。そして、少しずつ麻酔がきれてきているのがわかる。

8時、すっかり暗くなり長い夜が始まった。僅かながら痛みを感じ始めてきた。と、同時におしっこしたくなってきた。出んのかなぁ、と思いつつもしたくてたまらなくなりナースコール。「多分、出ないと思うよ。オシリに詰め物してるので膀胱を圧迫してしたく感じるんですよ。」と言いながらも尿瓶を持って来てくれる。
「どう、出る?」「ん〜、ん〜っ」と出そうとするが出ない。それに、まだどこにチカラが入ってんのかイマイチよくわからない。「もう少しして、また来ますね。」と、看護婦は出ていった。今日の夜勤の看護婦は女子プロボーラー風?
ん〜、おかしいなぁ。出そうなんだけどなぁ。「しぃ〜、しぃ〜」と子供のように掛け声を変えてみるがやはり出ない。少しして「やっぱり、出ないでしょ。」と看護婦が戻って来て、手の届くイスの上に尿瓶を置いてくれる。その後も、2度ほど自分で尿瓶を取りトライしてみるが結果は同じ。そうこうしてるうちに、痛みが強くなってきた。

9時半、痛みが激しくなりたまらずナースコール。もう、オシリの髄から骨盤あたりがズキズキする。ズキズキと言うよりも「ズっくん、ズっくん」って感じである。どのくらいが痛いのか(人と比べ)よくわからない。もっと痛くなるのか、これがマックスなのか。とにかくたまらなくなり「う、う、痛てぇ」。あと30分たてば薬が呑める、パンも食べれると励まされただけで戻ってしまう。
「痛てぇよぉ。」せめて大きな声を出したいけれど、となりのおじいさんはもう寝てる。「くっそぉ、早よぉ、10時になれ!」と思っても、時間のたつのが遅いこと遅いこと。

ゆっくりゆっくりとではあるが、それでも時計は進み、念願の10時。看護婦さんがやってくる。「はい、これからパン食べてね。お腹減ったでしょう。」とパンとオレンジジュースをくれる。寝ころんだまま食べる。
「う、う、うめぇ〜っ」これほど美味しいパンがあっただろうかとパンをかじる。でも、痛い。痛み止め他やっと薬を飲ましてもらう。

飲み薬がそんなに急に効くわけがない。わけがないけど、なんだか少し落ち着いて少しウトウトした。



ぼぉっと目が覚め「やったやった寝れたじゃん」と思って時計を見ると、なんとなんと5分位しか進んでない。空腹を多少満たされた満足感はたった5分のものであった。
うっ、い、痛い。
薬よ早く効いてくれと祈るような気持ちで頑張ってみるが痛さに変わりなし。「ふすっっっー」とか「ふゅー」とか息を吹き出したり「いってぇなぁ」と隣のおじいさんのこと多少考えて小さい声でつぶやいたりする。寝返り(これまた難しいのだけれど)をゆっくりうったりするが状況は変わらない。もう少し我慢しよう。寝ればいいんだと目を閉じるが、寝れない。5分が30分にも1時間にも感じるのである。

もうたまらんと11時30分頃ナースコール。「もう、だめ。痛い。薬もっとくれぇ〜」と蚊のなくような声で訴える。「あと30分は追加投与できないから、頑張って!あと30分だから」と言われるが、30分って、そ、そんなぁ。
12時ジャストにナースコールしてやった(この30分の長かったこと)。「痛い?ん?」と聞いてくるが「痛い、たまらなく痛い。助けて〜」と答える。「じゃぁ、注射にしましょう」と注射してくれる。この注射が痛い。マジで痛かった、が、すぐに効いてきて、ほっとする。そしていつの間にか寝入っていた。

4時前に目が覚め、痛さもぶり返してきたが我慢しながら(我慢できる程度の痛さであった)小刻みに寝たり起きたりを繰り返し夜明けを迎える。
天気良さそう。しかし、身体を動かすことができず窓を開けることができない。6時になり看護婦がにこやかにやって来る。窓を開けてもらう。

とてもいい天気。ひんやりした空気が身体中に心地よい。



ブロードバンドコンテンツ配信サービス!クリックしてみて!